私はありませんでした。
この本を読むまでは。
本書は現役の受刑者によって書かれたものである。
TVなどで取り上げられる、残酷殺人犯の裁判での反省の言葉。
あれは刑期をどれだけ短く出来るかのためだけの言葉であるという。
反省などしない。
自分は理由があってやむおえず殺しを行ったのに、
社会から追放されるハメになるなんて、被害者は俺だ。
被告はそんな気持ちになるという。
そして無期懲役の刑期目安である30年がたち、仮出所。
高齢者となった元受刑者は働く職も見つからず、貯金もあまりない。
そこで反省の1つもしなかった元受刑者が取る行動、再犯。
こうして無差別にだれかが狙われるという非常に危険な社会が今の社会である。
裁判官は被告の更生を信じ、死刑判決にしなかったにも関わらず、
ほぼすべての受刑者は反省をしないという事実がある。
そして驚くことに死刑判決を受けた者の方が、自分の死と向き合い、
懺悔の言葉を口にすることがあるという。
本当にそれは犯罪者を想っての判決だろうか?
被害者の視点にたった裁判は行われているのか?
終身刑肯定者だけでなく、すべての人達に是非本書を手にとってほしいと思った。
裁判員制度が始まった今、これは他人事ではない。
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