2010年12月25日土曜日

経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ


最近、分かりやすいニュース伝道師でおなじみの池上彰さんが気になっていた。
加えて経済のことなんてしらねーーー!という私の気持ちが相乗して本書を手にとった。

一言で言えば、わかりやすい。
理解できた気がする。

経済を、「買う」「投資する」「借りる」「世の中をつかむ」「備える」「納める」
という観点で書いてあり、読み進めるごとに、理解ができていき、霧が晴れてくるような感覚になる。それだけ私が経済を知らないで生きてきたということだろうw

1章では、買う行為を「経済における投票行動」と題し、読者に買うべき商品を見極めるように促している。これが2章の「投資する」につながっている。さすがだ。

株を買うことは投資することでリスクが高い。と、思っている人が多いかもしれないがそれは違う。たしかに全財産をつぎ込んで株を購入するとなれば間違いとは言えないが、ここでいう投資は、1章と同じく、優良な企業・商品を見極めるということにある。
自分が優良と感じる企業の株を買うことで、自らが経済活動に参加することになる。これが社会に貢献することではないかと書かれている。

3章では借りることについて説明されている。消費者金融・クレジットカードの支払い方法、銀行の自己資本比率などについて述べられている。
非常に分かりやすかった。いや、ほんとに。

4章、世の中をつかむでは、まずさわりで銀行の仕組みについて説明し、その後リーマン・ショックが起こった原因、石油価格高騰の原因等が詳しく、そして分かりやすく書かれている。債権の動きが、
サブプライム住宅ローン会社→投資銀行(証券化し、様々な住宅ローン会社のサブプライムローン債権、通常の住宅ローン債権、一般企業社債などをパッケージング)→金融機関・ヘッジファンド・他の投資銀行(再びパッケージング)→住宅バブル崩壊→投資家が日本から逃げる→原油・穀物燃料高騰
と、分かりやすく書かれている。

備えるでは、保険会社の仕組み、選び方が分かりやすく書かれている。

納めるでは、日本国民として必要不可欠な税金についての仕組みが書かれている。
--個人的にはこの章に池上さんが本当に伝えたいことが書かれていると感じました。
そのための布石がそれ以前の章ではないかと思いました。

考えさせられる、素晴らしい本でした。

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